目がぼやける

一時的にぼやけて見えるときに考えられる原因

目のぼやけに悩む女性寝起きや目を擦った直後など、一時的にぼやけて見える、ということは誰でも経験がありますね。今述べたものは基本的にとても短い時間のことであり、通常はすぐに解消されます。
その他、以下のようなケースにおいても、一時的にぼやけて見える、ということがあります。いずれも、ほとんどの場合は改善・解消が可能です。

疲れ目

パソコン作業、TVや動画の視聴、読書・勉強などが長時間になると、水晶体の厚みを調整する毛様体筋が過度に緊張し、ピントが合いづらくなることがあります。
身体が疲れた時と同じように、通常は目を休めると解消します。ただし、いくら休んで解消するといっても、目の酷使を繰り返していくことで、「眼精疲労」を起こすことがあります。眼精疲労は疲れ目とは異なり、休息や睡眠をとってもなかなか十分に回復しません。また、目の症状だけでなく、頭痛・肩こり・吐き気などの全身症状を伴います。眼精疲労になった場合には、治療が必要です。

目の乾き

パソコン作業、TV・動画視聴などをしている時は、瞬きの回数が少なくなり、目が乾燥します。すると、一時的にぼやけて見える、ということが起こります。多くはその作業・視聴をやめて時間が経過すれば、改善します。部屋が乾燥して目が乾燥した場合も、湿度を調整すれば同様に改善が可能です。
ただし、さまざまな要因が重なって涙の量が減る・バランスが乱れる「ドライアイ」の場合には、簡単には治りません。大阪市旭区のうえの眼科を受診頂き、要因を取り除いたり、点眼治療・涙点プラグによる治療などを受ける必要があります。

コンタクトレンズの
誤った使い方

決められた時間を超えて着けっぱなしにしている、汚れたものを装用しているといった場合には、レンズの劣化や汚れによって物がぼやけて見えることがあります。医師の指示を守って、正しく使いましょう。誤った使い方をしていると、角膜が傷ついたり、視力が低下したりといった問題も起こります。
また度数が合っていない場合には、当然ながらよく見えません。定期的に大阪市旭区のうえの眼科で検査を受け、ご自身に合ったものを使用するようにしてください。

ぼけて見える状態が戻らないときに考えられる原因

視界が白っぽく見える:
白内障

視界が白っぽくぼやける場合には、水晶体が白く濁る「白内障」が疑われます。白内障は、50歳代の約50%、60歳代の約80%、70歳代の約90%が発症するとても身近な病気です。
その他、物が二重に見える、光・太陽がひどく眩しい、視力低下などの症状も見られます。初期には症状が乏しいため、何らかの症状に気づいた時にはお早目にご相談ください。

白内障について
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視野の一部が
欠けて見える:緑内障

「緑内障」は、視野欠損を代表的な症状を持つ病気です。初期には視野の中心から外れたところで黒い点が現れ、その後だんだんとその範囲が広がっていき、視力が低下します。視野欠損は反対側の目で補われるため、ご自身ではなかなか気づけません。一方で、放置していると最悪の場合には失明に至るというこわさを持ちます。

緑内障について
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視界の中心が
ぼやけて見える
:加齢黄斑変性

視界の中心がぼやけて見えるという場合には、網膜の中心である黄斑で出血したり水が溜まる「加齢黄斑変性」が疑われます。
その他、視界が暗く見える、歪んで見える、一部が欠けるといった症状も見られます。

加齢黄斑変性について
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視界全体がぼやける
:ぶどう膜炎・眼精疲労・ドライアイ

視界全体がぼやけるという場合には、サルコイドーシス、原田病、ベーチェット病などの自己免疫疾患、細菌・ウイルス感染、アレルギーなどによってぶどう膜で炎症が起こる「ぶどう膜炎」が疑われます。その他、飛蚊症、眩しさを感じる、視力低下などの症状を伴います。
また、先述した「眼精疲労」、「ドライアイ」の可能性も考えて検査・診断を行う必要があります。

ドライアイについて
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自分でできる対処法

目のトラブルぼやけて見えるという時、まずご自身でできる対処法がございますので、ご紹介します。
ただし、症状が慢性的である場合、繰り返している場合、心配な場合には、ご自身のみで対処しようとせず、お早めに大阪市旭区のうえの眼科にご相談ください。

市販の点眼薬(目薬)の使用

市販の点眼薬(目薬)が有効になることがあります。
症状に合ったものを選ぶことが大切です。

ピント調節を助ける点眼液(目薬)

パソコン作業などによる目の酷使が原因と思われる場合には、毛様体筋の緊張を緩和し、ピント調整を助けてくれる成分の入った点眼薬(目薬)が有効です。
ネオスチグミンメチル硫酸塩、ビタミンB12(シアノコバラミン)などを含むものがおすすめです。

目に栄養を補給する点眼液(目薬)

疲れ目があり、休息や睡眠が不足していることが原因と思われる場合には、目の細胞に栄養を与えたり、代謝を促したりする成分が入った点眼薬(目薬)が有効です。
パンテノール(プロビタミンB5)、ビタミンB6(ピリドキシン塩酸塩)、ビタミンE(酢酸d-α-トコフェロール)、タウリン(アミノエチルスルホン酸)、L-アスパラギン酸カリウムなどを含むものがおすすめです。

目を潤す点眼液(目薬)

目の乾燥を感じる場合には、目の潤いを保持してくれる成分が入った点眼液(目薬)が有効です。
コンドロイチン硫酸エステルナトリウム、ヒアルロン酸ナトリウム、塩化ナトリウム、塩化カリウムなどを含むものがおすすめです。

目を休ませながら、
疲れないように工夫する

目も身体と同じように、毎日しっかりと休めてあげましょう。
休息・睡眠を十分にとることは前提として、以下のような対策にも取り組んでみることをおすすめします。

目のマッサージ

目を閉じた状態で、両眉頭の下のくぼみに、両手の親指を当てます。そして、目のまわりにある骨に沿って、優しくマッサージをしていきます。気持ちいいくらいの強さに調整してください。

温罨法(おんあんぽう)
:目を温める

ホットタオルを目の上に乗せて、温めます。毛様体筋がリラックスし、ピントが合いやすくなることが期待できます。ホットタオルは、濡らして絞ったタオルを電子レンジで約1分温めると用意できます。市販されているホットアイマスクを使用するのも良いでしょう。
やけどにはご注意ください。

パソコン・スマートフォンの使い方を改める

パソコン・スマートフォンの使用時間を短くする、使用する場合には距離・明るさ・姿勢に注意するといったことで、目の負担を軽減しましょう。

紫外線対策

紫外線は、白内障、加齢黄斑変性、翼状片などの目の病気との関連が判明・指摘されています。
UVカット効果のあるサングラス、日傘、帽子などで適切な紫外線対策を行いましょう。

目のぼやけが継続している
場合にはご相談ください

鏡を見る男性一時的にぼやけて見えても、すぐに解消するようであれば、基本的に心配はいりません。
ただ、短い時間だけど毎日夕方になるとぼやけてくる、次の日になっても治っていないという場合には、何らかの目の病気が疑われます。そして白内障や緑内障のように、症状が現れる頃にはある程度進行しているというものも存在します。
症状が続いている・繰り返す場合を含め、少しでも心配な時には、お気軽に大阪市旭区のうえの眼科にご相談ください。