白内障とは
白内障は、主に加齢を原因として、カメラでいうレンズの役割を果たしている「水晶体」が濁ってしまう病気です。早ければ40歳代で発症し、80歳以上に限るとほとんどすべての人に認められる、私たちにとって身近な目の病気です。
ピントの調整機能が低下するため、視界のかすみやぼやけ、視力低下、物が二重に見えるなどの症状が現れます。
水晶体が濁り、光が通りにくくなります
健康な目
水晶体は透明なので光は網膜に届きよく見えます
白内障の目
水晶体が濁るので光が網膜に届きにくく見えづらくなります
白内障は治る病気です
白内障は、手術による根本的な治療が可能な病気です。
近年では日帰り手術を実施する医療機関も増えており、大阪市旭区のうえの眼科でも対応しております。身体への負担も少なく、通常10分程で終わる手術ですので、どうぞ安心してご相談ください。
白内障の初期症状と見え方
初期には、多くのケースで自覚症状はありません。
その後、最初に現れやすい症状としては、視界のかすみ・ぼやけが挙げられます。ただしこの頃もまだ、外見からもほとんど変化が認められません。
かすみやぼやけは、目を酷使した時にも一時的に現れることがあります。かすみ・ぼやけが目を休めても改善しない、何週間も続いているという場合には、一度大阪市旭区のうえの眼科にご相談ください。
白内障の症状
- 視界全体のかすみ、ぼやけ
- 視力低下
- 物が二重に見える
- 光、太陽がひどくまぶしく感じる
- 夜間の屋外、暗い部屋での見え方が良くない
- 左右の目で見え方が違う
- 眼鏡の度数を変えたのに、またすぐ合わなくなった
白内障では、上記のような症状が見られます。
気づいた時には放置せず、お早めに大阪市旭区のうえの眼科にご相談ください。他の目の病気とも鑑別し、正確な診断と適切な治療を行います。
白内障の種類と原因
水晶体は、主にタンパク質と水で構成されています。このタンパク質は、加齢、紫外線などを原因として、少しずつ濁っていきます。この経過を辿って発症するのが、白内障の中でももっとも多い「加齢性白内障」です。
それ以外にもアトピー性皮膚炎や糖尿病を原因する白内障、母親の風疹を原因とする先天性白内障、ケガを原因とする外傷性白内障などがありますが、加齢性白内障が全体の約90%を占めています。
白内障の種類 | 原因 |
---|---|
加齢性白内障 | 加齢 |
全身の病気に合併する白内障 | アトピー性皮膚炎、糖尿病 など |
先天性白内障 | 風疹 など |
外傷性白内障 | 目のけが など |
併発白内障 | ぶどう膜炎 など |
その他 | 放射線、薬剤(ステロイド剤) |
白内障を発症しやすい年齢
早い人では、40歳代で白内障を発症します。特に顕著に患者数が増えるのが50歳代からで、発症率は約50%にものぼります。
その後、60歳代で約80%、70歳代で約90%、そして80歳代ではほぼ100%が白内障を発症します。まさに、誰もがいつかは付き合っていかなければならない眼の病気と言えるでしょう。
加齢を主な原因とする白内障ですが、不摂生な生活、喫煙などもリスク因子になると言われています。紫外線を浴びることの多い人も、あわせて注意が必要です。
生活習慣を改善すること、禁煙、サングラスや帽子などによる紫外線の曝露の軽減などが、白内障の予防として考えられます。
白内障の治療
白内障の治療法には、点眼治療と手術があります。
通常、まずは点眼治療を開始し、日常生活に支障が出るようであれば手術を検討します。他の眼の病気を合併することもあるため、少しでもおかしいなと感じた時には、お早めに大阪市旭区のうえの眼科にご相談ください。
仕事や生活に支障が
出ていない初期の場合
点眼治療
視界のかすみやぼやけ、視力低下などがあるけれど日常生活に支障がないという場合には、点眼治療を行います。
ただし、あくまで対症療法であり、白内障の進行を抑えることが目的となります。
仕事や生活に支障が
出てきた場合
手術での治療
白内障が進行し、日常生活が出ている場合には、手術を行います。
手術では、濁った水晶体を砕いて取り除き、代わりに人工の眼内レンズを挿入します。大阪市旭区のうえの眼科では、単焦点眼内レンズだけでなく、多焦点眼内レンズ(老眼手術)も多数ご用意しております。患者様のライフスタイルに合った眼内レンズを選択していただけますので、安心してご相談ください。
後発白内障
後発白内障とは、白内障手術における代表的な合併症です。水晶体嚢(水晶体が入っていた袋)が濁ることで、白内障と似た症状をきたします。
白内障の手術後5年経過後に約20%で発症する頻度の高い病気ですが、外来でのレーザー治療で治すことができます。また、後発白内障が再発するということもほとんどありません。
後発白内障の症状
後発白内障では、白内障と似た以下のような症状が見られます。
- 視界のかすみ、ぼやけ
- 視力低下
- 物が二重に見える
- 光、太陽がひどくまぶしく感じる
後発白内内障の原因
白内障の手術では、水晶体嚢の中の水晶体を砕いて除去し、そこに人工の眼内レンズを挿入します。後発白内障は、水晶体嚢に残っていた水晶体上皮細胞が増殖することで、濁りが生じ、発症します。
早ければ手術後数週間で発症することがあり、5年経過後の発症率は20%にものぼります。また現在のところ、完全に防ぐ方法は確立されていません。
ただし、必ずしも治療が必要になるとは限りません。実際に視力低下などの症状によって日常生活に支障をきたし、レーザー治療が必要になるケースは、全体の20%程度に留まります。
後発白内障の治療
後発白内障の治療では、レーザー治療を行います。
点眼麻酔を行い、レーザー治療用のコンタクトレンズを装用した上で、レーザーを照射し濁りを除去します。片眼につき5分程度の、短時間の治療です。特に痛みはなく、翌日にはクリアな視界を取り戻せます。
またレーザー治療後、後発白内障が再発するということはほとんどありません。