老眼
ものを見るしくみについて
- ものを見るしくみ
眼球は、目に映る映像を脳に伝える役割をする感覚器です。カメラにたとえると、角膜と水晶体は“レンズ”、その間にある虹彩は目に入る光の量を調整する“絞り”、眼球の奥にある網膜は“フィルム”の役割をしています。水晶体を支える毛様体筋という筋肉が伸び縮みし、水晶体の厚さを変えてピントを調節しています。網膜に映った映像は、視神経という神経の束を通じて脳に伝わります。
また、目の表面が乾かないよう、まばたきをするたびに涙が出るしくみになっています。涙は、角膜や結膜(目の表面の粘膜)に水分や栄養を補給し、目をうるおして保護する役割をしています。
これらの機能が連動して「ものを見る」ことが可能になります。
老眼について
老眼は40歳前後からはじまる誰もがなる目の老化で、水晶体の弾力性が弱まり、調節力が低下した結果、近いところが見えにくくなる症状を指します。調節異常とも言います。「自分はまだ若いから」と無理をすると、次のような症状が現れます。
老眼の初期症状
- 目が疲れる
- 目がかすむ
- 頭痛・肩こり
- 薄暗いところで見えにくい
- 細かい文字が読みにくい

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「老眼」は病気じゃない。誰でも通る道
老眼は病気ではありません。エイジング(年齢を重ねること)に伴う生理現象のひとつで、誰にでも起こる目の老化現象に過ぎません。
老眼とは、モノを見るときにピントを合わせる目の調節機能の衰えが原因で起こります。つまり、レンズの役目をしている「水晶体」が硬くなり、弾性力が低下して、近くを見るときに必要な“調節”ができなくなる状態をいいます。実は、エイジングに伴う水晶体の老化は15歳頃から始まっているのですが、一般的に40歳を過ぎる頃からピントが合わせにくくなるという自覚症状が現れて「老眼」に気付くというわけです。
当院ではサプリメントとして、サンテウェルビジョンをご用意しています。
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ピント調節のメカニズム
目の機能で、レンズのはたらきをするのが「水晶体」。近くを見たり遠くを見たりする際には、水晶体の周りにある「毛様体筋」のはたらきで、水晶体を厚くしたり薄くしたりして光の屈折を変えてピント合わせを調節しています。
図のように、近くを見る際には毛様体筋が収縮し、水晶体が厚くなってピントを合わせようとします。つまり、年齢を重ねることによって、水晶体の弾性力が失われて硬くなったり、毛様体筋の動きが低下することで充分な調節ができなくなる状態が「老眼」なのです。
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年齢と目のピント調節能力の関係
年齢とともに目のピント調整機能が衰えて、近くのピントが合いにくくなります。
老眼の治療について
眼鏡やコンタクトレンズで矯正できます。
老眼鏡を作る場合には、まず眼科へ行き、眼の診察を受けてください。その上で、よく合った眼鏡の処方をしてもらいましょう。
また、老眼は初期には速く進行するように感じます。できるだけ度数の変化に合わせて老眼鏡を替えていくことが、目の疲れの予防につながります。
最近では、コンタクトレンズを使っている人が増えていますが、老眼が始まる年齢になると、レンズの度をゆるく作り変えて、近くを見やすくする方が便利な場合もあります。